BEYOND


THE BORDER.

SCROLL
DOWN

PROJECT STORY

私たちのミッションは、

「ものづくりを支える」ということ。

ひとつの製品がお客様に届くまで、

あらゆる可能性を考え、試して、

形にしていきます。

それは決して簡単な仕事ではありません。

ひとつのプロジェクトの裏側を、

ご紹介します。

画像

EPISODE 01

“製品をゼロから⾒直す。”

⽇本のお客様から、建築現場で壁を仮⽌めするための繋ぎ⽬部分の部品の改善依頼を受けました。 部品は樹脂素材のシートを曲げて作られているのですが、樹脂シートの柔軟性が低いため曲げ加⼯の際にスプリングバック(元に戻ってしまう現象)が発⽣していました。そうなると、部品と壁⾯の間の粘着材が浮いてしまい、仮⽌め時間が期待される時間より短くなるケースが出てくるため、改善したいとのことでした。まずは柔軟性の⾼い樹脂シート材や粘着⼒の⾼い粘着材への変更を検討しましたが、今の部品が製品化するまでに紆余曲折を経て材料を選定していた過去があったため、別の素材への切り替えは容易ではありませんでした。粘着材を⼤きくすることで接着⾯積を増やし、粘着⼒を⾼めることも検討しましたが、コストが⼤幅に掛かってしまうため、コストに合う中での最適な提案を検討する必要がありました。

画像

EPISODE 02

“A-Zの改善案”

私⾃⾝、樹脂シートの特殊な加⼯には深く携わった経験がなかったので、お客様やサプライヤー、社内と何度も打ち合わせしながら互いに改善案を出して検討を進めました。 まずはスプリングバックを抑えるために、原因となっている樹脂シートの⾯積を⼩さくし、それに加えて壁⾯への粘着材の接着⾯積を⼤きくするよう検討しました。 しかし同時に、樹脂シート側の粘着材の接着⾯積が⼩さくなるため、粘着材が樹脂シートから剥がれてしまう懸念だけでなく、樹脂シートと粘着材の貼り合わせ⼯程が⼿間取り、作業効率の⾯で新たな課題がでてしまいました。また、打ち抜き治⼯具や曲げ治⼯具の新規製作も必要となるため、初期費用も安価に済ませられる別の検討が求められました。

画像

EPISODE 03

“コトバの壁を越える。”

サプライヤーにも社内にも⽇本⼈がいなかったため、マレーシアでの打ち合わせは全て英語でのコミュニケーションでした。技術的な内容や細かなニュアンスは何度も表現の仕⽅を変えながら確認したり、写真を⾒せたり簡易図を書いたりして伝え合うよう⼼掛けていました。しかしながら、マレーシアの⽅々と検討を進めていても、どこか話が噛み合わない場⾯が少なくなく、不安に感じて悩んでいました。⾔葉や写真、簡易図だけでは検討内容の具体的なイメージが難しいのかと考え、お客様に頼んで相⼿物の現物サンプルを送ってもらいました。現物サンプルを持ってサプライヤーや社内へ再度説明したところ、改善に向けて改めて⼀丸となって検討を進められるようになりました。資料やイメージだけで進めるのではなく、実際に現物を⾒て、現場で意⾒を交わすことがいかに⼤切か、気づかされた瞬間でした。

画像

EPISODE 04

“試⾏錯誤の毎⽇。”

製品化が実現できそうな最適な改善案がなかなか⾒つからない中、お客様・サプライヤー・社内の3社で思い付いた案は⼤⼩かかわらず何でも互いに共有し、とにかく試作と効果確認を繰り返しました。 サプライヤーへ何度も⾜を運び打ち合わせする中で、その場で簡易的にサンプルを⼿作りし、⼀緒に効果や⼯程、⽣産効率を確認しながら可否を検討することも少なくありませんでした。また、私⾃⾝も思い付いた改善案は社内のデスクですぐに簡易サンプルを⾃作して効果を確認してみたり…試⾏錯誤で⽇々検討を重ねていました。さらには視点を⼀気に変えて他の⼯法の可能性も考え、インターネットで調べたマレーシアのメーカーへ新規でアポを取って訪問することもありました。当時はこの案件が⼀⽇中頭から離れず、寝ているときの夢に部品が出てきていたほどです。(笑)

画像

EPISODE 05

“可能性と責任感。”

様々な検討を経てようやく改善仕様が決まり、今まさに、製品化への最終段階に⼊っています。 もしも今回の改善依頼に応えられていなければ、今後の取引が無くなってしまう可能性もあった為、⼤きな責任を感じる重⼤な案件でした。アトライズは社名の通り、AからZまでトライする会社です。お客様もサプライヤーも取り扱いアイテムも多様で、商社と製造の両⾯を持っているため、選択肢や可能性が幅広く、何でもチャレンジできる環境です。ただし、だからこそ、そこには強い責任感が必要で、何事も責任を⾃覚して達成に導くために⾃分⾃⾝で考えながら⾏動することが⼤切です。まだまだ知識や経験は少ないですが、責任を持って今後も様々な案件に取り組み、お客様やサプライヤー、社内の⽅々から信頼される⼈物になりたいと思います。